オライオンミラー |
![]() オライオンミラーの特徴 |
Zygo 干渉計データによる精度保証 |
干渉計の導入
従来、光学系を検査するには、フーコーテスト、火面テスト、ロンキーテスト等の手段がありますが、いずれもZygoのようなレーザー干渉計と比較することはできません。オライオン社は、Fizeau干渉計、Bath干渉計のほか、2台のZygo干渉計を装備しますが、まだ干渉計を設置していないころ、製作したミラーを検査してもらうべく、英国ミドルセックスの国立研究機関を訪れたことがあります。そのとき、従来の検査方法ではまったく検出できなかったわずかなエラー、ゾーン、マーク等、Zygo干渉計がすべてを明らかにしてくれました。オライオン社が干渉計に多額の投資を決意したきっかけです。干渉計のすぐれた感度のおかげで、製品をどのように改善すればよいのかが明確になり、オライオン社は出荷する品質レベルを大幅に向上することができます。 生産現場で活躍する干渉計 ミラーの製造工程のうち、とりわけ手作業による最終工程では、それぞれのミラーの精度にわずかな差が出てきます。ほんとうにわずかな差ですが、良好な像を結ぶミラーか、事実上パーフェクトなミラーになるか否かの境目です。オライオンの製造技術者は手作業の段階に入ると、精度がどのくらいでているか検査を頻繁に繰り返します。なかにはどうしても高精度に到達できない光学特性を有する個体も出てきます。手作業の最終段階で、そのミラーが目標のグレードに到達できるか否かを判定するには、技術者の経験と技量が不可欠です。オライオン社のミニマムグレード(標準精度)は1/4PVですが、実際、そこからさらに高いグレードに到達できるミラーも少なくありません。あるミラーの仕上げにとりかかっている技術者は、それがグレードを上げられるミラーと判定すると、さらに長い時間をかけ、より高い精度1/6PVに仕上げます。そして、すべてのミラーが1/10PVに仕上げられるわけではありませんが、さらに高い精度に上げることができると判定したとき、手作業と検査を重ね1/10PVにまで到達します。 精度表記をみるときの注意 車のように試乗ができない望遠鏡の場合、購入時には細心の注意を要します。たとえば、「干渉計検査による波面誤差1/4PV」と表記されたミラーにそれらしき干渉計の写真が添付されてきたとします。そこに十分な信頼がおけるでしょうか。次の例が示すとおり、添付データと実際の精度が異なることは決して少なくありません。波面誤差「1/4PV」とだけいわれても、個々のミラーの具体的測定数値「pv.wavefront <0.25」が提示されないかぎり、その波面誤差表記には大きな疑問が残ります。以下、英国オライオン社で波面誤差「1/8PV」と検査されたミラーと、市場で波面誤差「1/6PV」と記載された某社製200mm f6ミラーとのデータを、同じ条件のもとオライオン社のZygo干渉計にかけて比較してみました。
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ミラー有効面の外観基準 |
![]() ミラーは多くの製造工程を経て最終工程に至りますが、それぞれの工程で細心の注意を注ぐも、スリーク(ヘアライン、左写真参照)と呼ばれるわずかな傷が生じます。英オライオン社では、いずれもZygo干渉計に検知されないレベルで合格とします。 |
Hilux 増反射/反射防止コート |
パラHiluxコートには、Hilux増反射コートとHilux反射防止コートがあり、それぞれを施すことにより、望遠鏡の性能は飛躍的に向上します。明るさが増し、星像のコントラストを高め、より詳細をとらえることにつながります。「百聞は一見にしかず」、まずはオライオン鏡筒の性能をご覧ください。
光は望遠鏡の中でも最も大切な要素ですが、その光を「浪費」する望遠鏡の数は決して少なくありません。オライオン社は、コーティングの技術、経験、高品質素材、卓越した設計、そのすべてを結集させ、望遠鏡の性能を最大限に引き出すHilux コートを完成させました。 オライオン社は英国で最先端のコーティングデザイナーと共同で開発を進め、多層膜コートにより可視光全域で97%を超えるミラー反射率を実現します。Hiluxコートは自社工場に設備したコンピュータ制御の蒸着装置で施されます。コート設備を自社内で稼動させることで、一枚一枚をより確実に仕上げることができます。さらに、Hiluxのコート工程では、仕上がったコート面は常にマスターピース(パーフェクトなコート面)との比較検査が行われ、そこで合格したものだけが出荷されるため、鏡面精度に影響することはありません。 Hiluxコートには二つの働きがあります。ニュートン鏡筒の主斜鏡に施こして反射率を高める働き「Hilux増反射コート」と、マクストフ鏡筒の補正板に施す反射防止でより多くの光を取り込む働き「Hilux反射防止コート」です。以下、Hiluxコートの効用を代表的な光学系別に解説します。 口径200mmのニュートン鏡筒: Hiluxコートの寿命 「Hiluxコートは何年くらい耐久性があるのか」という質問はよくあります。これはミラーの使用、保管環境、メンテナンスにより大きく異なるため、ひとことでは言えませんが、標準コートでも、使用後は鏡筒を乾燥させ、湿気のないところに保管し、清掃も慎重に行えば、再コートまでおよそ10年は保てます。Hiluxの場合、発売後の年月が限られているため推測の域を超えませんが、適切な運用、保管、メンテナンスを前提に、標準コートの約2.5倍の期間、高い反射率を保つことができます。 Hiluxコートの手入れ Hiluxコートは安定した膜面を形成し、通常のアルミ単層コートに比して耐久性の高いコートですが、その膜面の硬度は決して高くありません。そのため、どのようなことがあっても蒸着面を直接拭くことは厳禁です。通常のメンテナンスは以下の方法をおすすめします。 1. ブロアーでホコリを吹き飛ばす。 通常は鏡筒からセルを取り外して行います。セルを外さない場合は、ブロアーにストローなどでノズルを延長して行います。この方法は完全にホコリを落とすことはできませんので、汚れが蓄積したと判断したら、次の水洗による洗浄を行います。なお、液化ガスの気化圧によるブロアー(ボンベ)は使わないでください。 2. ミラーをセルから外し水洗する。 汚れの程度にもよりますが、必ずしも頻繁に行う必要はありません。ただし、万一鏡面が結露して汚れが凝固・凝集してしまった場合には、直ちに水洗による洗浄を検討する必要があります。水洗の方法は、事前に洗浄した洗面器やタライ、バスタブに人肌のぬるま湯をはり、ミラーの汚れを浮かせるため30分程度漬け込みます。汚染の程度に応じて中性洗剤を少量投入します。その後、水流をコート面に当てるようにして洗浄します。この時、圧力をかけてこすったり、市販のクリーニングパッド等の使用は厳禁です。ミラーを槽から上げ、最後に清浄な水でコート面を流して洗浄は完了です。完了後、殺菌を兼ねてエタノールでコート面を洗うことも有効です。大きな水滴が残った場合、吸い取り紙やティッシュペーパーなどで吸い取っておきます。必ず、ミラーを「直射光が射すことがなく(火災防止のため)、転倒の危険がない場所」に立て掛けて自然乾燥させます。 |
ご注文方法 |
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オライオン製品は通常3〜4ヶ月の納期を要し、キャンセルの受付ができません。 オライオン社製ニュートン鏡筒はローン、カード、代金引換でのお支払いはお請けできません。お見積もり後、銀行振込でお願い致します。 |
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