ジェミニシステムのショートカット



1 電源を入れる前に

スタート時の望遠鏡ポジション

ジェミニの電源を入れる前に望遠鏡のポジションを左の写真のようにします。

− 極軸を北に向けます。
− カウンターウエイトを鉛直下に向けます。
− 搭載した鏡筒を極軸と平行にします。

これを「スタートポジション」といいます。

スタートポジションは厳密に正確である必要はありません。

また、極軸は撮影目的以外では正確に合わせる必要はありません。

ハンドコントローラのボタン

上部の表示パネルの他、ボタンが7個ありますが、操作に必要なのは数字と矢印で示した5個です。「メニューモード」時(表示パネルにLEDが点灯している)のボタン機能は次のとおり。

1. RA+ボタン: 選択決定と操作コマンドを実行します。PCキーボードの「ENTER」キーに相当します。

2. RA-ボタン : 1階層上のメニューへ戻ります。PCキーボードの「ESCAPE」キーに相当します。

3. DEC+ボタン: メニューの選択を昇順で変更できます。

4. DEC-ボタン: メニューの選択を降順で変更できます。


なお、表示パネルのLED表示が消えているときは「望遠鏡制御モード」で、それぞれのボタンは1,2が赤径方向、3,4が赤緯方向の駆動ボタンになります(通常のモータードライブ操作)。メニューの切り替えは「MENU」ボタンを押します。表示パネルに文字が現れ「メニューモード」になります。また、「メニューモード」で20秒間ボタン操作が無い場合、自動的にパネル表示が消灯し「望遠鏡制御モード」に切り替わります。

ジェミニの起動

スイッチオンの後、表示パネルに初期設定データ(初期設定については次項2で)がスクロールされた後、表示が「Warm Start?」または「Cold Start?」となってスクロールが止まります。観測のたびに赤道儀を設置する場合、DECボタンを押して「Cold Start(コールドスタート)」を選択。赤道儀が据え付けの場合「Warm Start(ウォームスタート)」を選択します。その後、RA+ボタンを押せば起動完了です。


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2 初期設定

ジェミニは弊社出荷時点で組み合わせるマウント(GM8、G11、TITAN)とのパラメーター設定、および御購入者の住所における緯度・経度データを入力してお届けしますので、ほとんどの場合、そのまま使うことができます。また、簡易操作ガイドを含む詳細な日本語取扱説明書を添付していますので、PC機材に不慣れな方でも安心です。
以下、ジェミニを使う前に必要な設定を簡単に解説します。

世界標準時の入力

「年年月月.日日 時時:分分:秒秒」の順で入力します(ジェミニの数字入力はすべて同じ操作です。「4 対象の自動導入−導入対象の選択」参照)。入力後はメインパネルのバックアップ電池により時刻が保持されますので、電池交換まで再入力は不要です。なお、オプションの「GPSレシーバー」を使うとジェミニの起動時に自動入力することができます。


観測地の緯度・経度入力

時刻入力と同じ操作で観測地の位置情報を入力します。入力したデータは不揮発メモリーに記録されますので、意図的に消去しない限り再入力する必要はありません。4ヶ所の観測地データを登録しておくことができます。なお、ジェミニの起動時、パネルに緯度・経度データがフラッシュ表示された時にRA+ボタンを押すことで入力画面に切り替えることができます(UTC入力も同様に可能)。

さまざまな地点で移動観測を行う場合、オプションの「GPSレシーバー」が大いに役立ちます。

マウントパラメーターの設定

「Mount Prameters(マウントパラメーター)」は、メニュー階層最上部の「Setup(セットアップ)」メニューの中にある項目で、組み合わせる赤道儀の指定をはじめ、追尾速、中速、高速駆動速のスピード設定など、赤道儀の制御メニューを設定するメニューです。詳細は取扱説明書に譲りますが、「Mount Type(マウントタイプ)」で使用する赤道儀名(例:G11)を指定することが必須条件です(起動画面フラッシュ表示中にRA+で指定可能)。


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3 基準星の導入

まずは基準星導入から

Cold Start(コールドスタート)したジェミニは初期設定値をスクロールした後、「Align Telescope(アラインテレスコープ=基準星モード)」とパネルに表示されます。起動後、自動的にジェミニは基準星導入モードに入ったことを示します。
注:20秒間ボタン操作を行わないと表示が消え「望遠鏡制御モード」になりますが、ハンドコントローラの「MENU(メニュー)」ボタンを押すと直ちに「Align Telescope」に戻ります。

基準星の導入は「Go To Bright Star」から

そのままRA+ボタンを押して「Go To Bright Star(基準星自動導入)」を表示させます。この基準星リストには固有名詞を持つ2等星より明るい恒星を含み、地平線上にある対象のみ表示されます。基準星は片方の子午線側(東のみ、また西のみ)にある3星を導入します。基準星の選択は、すべて「Go To Bright Star」から行います。
注) 極軸が合っていて、スタートポジションの姿勢が正確なら、基準星は1星導入でも自動導入の精度は確保できます。

1星目の基準星導入

RA+ボタンを押して基準星リストに入り、DEC+またはDEC-ボタンを押して対象を選び、RA+ボタンを押して決定します。左写真はアルデバランを選んだパネル表示です。ここでRA+ボタンを押せば、ジェミニはアルデバランめがけて高速自動導入を開始します。

望遠鏡制御モードで望遠鏡視野中央への導入

極軸の設定誤差やスタートポジションのわずかなズレから、アルデバランは望遠鏡視野に導入されているとは限りません。ジェミニは導入完了後、自動的に「望遠鏡制御モード(表示パネルがOFF)」になりますので、4個の方向ボタンを押してアルデバランを望遠鏡視野の中央に導入します。


「Synchronize(シンクロナイズ)」で修正データを送る

「Align Telescope」からRA+ボタンを押し、DEC+またはDEC-ボタンで「Synchronize(シンクロナイズ)」を選択します。RA+ボタンを1回押すと基準星名(アルデバラン)が表示されます。確認の後、再度RA+ボタンを押すと「Aligned!」が表示されシンクロナイズが完了。修正情報がジェミニに入力されました。

2星目からは「Additional Align(追加アライメント)」

基準星は赤径値で1時間以上離れている対象を選びます。カストルを2星めに選んだ例です。1星めと同じく「Go To Bright Star」から自動導入を完了した後、望遠鏡の視野中心にカストルを「望遠鏡制御モード」で導入します(ここまで、1星めと同じ操作です)。

「Additional Align(追加アライメント)」で修正データを送る

「Additional Align(追加アライメント)」コマンドは「Synchronize(シンクロナイズ)」と同じ階層にあるメニューです。「Additional Align」コマンドから基準星位置データを送ることで、ジェミニは「ポインティングモデル」を構築します。これは極軸設定の誤差や、望遠鏡(光学系)のたわみなどに起因するズレも含めた、ジェミニが導入位置を計算するアルゴリズムです。

追加アライメント完了

パネル表示「Additional Align」からRA+ボタンを2回押せばアライメント完了。左のような数字が表示パネルに現れます(数字は、視野中央への導入で修正した角度を表しますが、解読する意味はありません)。これでジェミニは「ポインティングモデル」の第一段階を構築しました。次の3星めの基準星の導入精度は、望遠鏡の視野に入るレベルまで向上しているはずです。

3星目の基準星導入

リゲルです。先に導入した2つの基準星と同様に望遠鏡の視野中央に導入して、2星めと同じく「Additional Align」からRA+ボタンを2回押してアライメント完了です。

基準星導入は終わりました。これで充分な導入精度が発揮できますが、全天にわたるより一層高精度な自動導入を求める場合には、もう一方の子午線側の半天球から新たに3星を基準星として選び「Additional Align」コマンドを実行してジェミニのポインティングモデルをより正確なものにすることができます。これはジェミニのもつ「Polar Axis Correction(極軸修正機能)」を使う場合にも必要です。


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4 対象の自動導入

ジェミニの天体データベース(Object Database)

「Object Database(天体データベース)」には11種類の天体カタログと1つのユーザー定義データベースからなり、全部で4万を超える天体データが記憶されています。もちろん、それぞれの天体カタログのオリジナルナンバーに従って登録されています。「Object Database」は「Align Telescope」と同じく最上部の階層にあるメニューで、「MENU」ボタンを押してDEC+またはDEC-ボタンで表示できます。

カタログの選択

「Object Database」からRA+ボタンを押せば、それぞれの天体カタログの入り口です。DEC+またはDEC-ボタンでカタログを選び、RA+ボタンでそのリストを開くことができます。左の写真はメシエカタログの入り口です。

導入対象の選択

上の画面からRA+ボタンでメシエカタログに入り、DEC+またはDEC-ボタンで数字をスクロール(数字は点滅)し、RA+ボタンを押して数字を確定(数字が常灯)します。再度RA+ボタンを押せば改行(点滅が次行に移る)できます。この操作を順々に行って対象の番号を指定します。写真はM101を選択した例です。

導入スタート

導入対象を確定したら、次いでRA+ボタンを押せば「Go To M101」と表示され、もう一度RA+ボタンを押せば、高速自動導入がはじまります。

導入完了

パネルに「Finished」と表示されたら導入が完了です。アイピースに対象が入りました。導入が完了すると自動的に「望遠鏡制御モード」になり、ハンドコントローラは通常のモータードライブ制御としてアイピースを覗きながらの微妙な位置修正など、レスポンスのよい動きでそのまま行うことができます。他のDCサーボ式自動導入赤道儀とひと味違う高性能、かつユーザーフレンドリーな操作性を実感できます。なお、高速導入中ハンドコントローラの4つの方向ボタンのいずれかを押すと駆動が停止します。対象の選択を誤ったと気づいた時や、万一鏡筒が他の物体と干渉しそうになった場合など、緊急停止法として覚えておくと便利です。


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